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研究概要

臨床研究は、「いかに医療に貢献し患者さんのためになるか」が重要な点となります。当研究室では高度化する医療と医薬分業化の背景下、医療人としての倫理観、使命感を携えて社会の幅広い分野で活躍できる人材を養成することを基本理念とし、臨床薬学に関する知識と臨床研究における判断力や思考力を兼ね備えた薬剤師である研究者の養成を第一の目標として、様々な医療現場と連携を持ち、教育・研究をいたします。卒業生の活躍先は、行政(国・地方)、病院、薬局、企業と多岐にわたっており、卒業生と連携した研究も行っています。

主な研究テーマ

1) 一般用医薬品に関する研究
一般用医薬品に対する消費者・医療関係者の意識、一般用医薬品の添付文書・外箱表示に対する消費者・医療関係者の意識、スイッチOTC化された一般用医薬品の服用実態について、ウエルシア関東株式会社、カネマタ薬局等の薬局と連携して検討している。
2) 妊婦・授乳婦への医薬品の臨床使用に関する研究
妊婦に使用する医薬品(予防接種を含む)の有効性と安全性に関して、臨床データに基づいて、 聖路加国際病院薬剤部等多くの医療機関と連携して検討している。
3) 後発医薬品の臨床評価に関する研究
後発医薬品の使用が政策的に推進されているものの、実際には後発医薬品の使用は十分に浸透していない。 錠剤における物理学的性質、貼付剤における物理学的性質等、臨床の場での使用に影響を与えうる要因に関する、先発医薬品と後発医薬品の相違について、㈱マルコーポレーションと連携して検討している。
4) 小児に使用する医薬品情報及び薬局における服薬指導に関する研究
小児に使用される医薬品には、その服薬方法等について十分な服薬指導を必要とする医薬品もある。 服薬時に必要とされる情報の構造化、服薬指導の実態について、社団法人千葉県薬剤師会薬事情報センター、㈱データインデックスと連携して検討している。
5) 小児アレルギーの発症機序に関する研究
小児アレルギーの発症と、妊娠・授乳中の母親の生活習慣及び小児の生活習慣等の関係について、東京女子医科大学小児科等と連携して検討している。
6) 一般用医薬品の添付文書に関する研究
一般用医薬品の医療関係者向け添付文書を、多くの医療関係者と連携しどのような添付文書が妥当か検討を加えている。

これらの臨床の医師・薬剤師の先生方との共同研究の成果は、日本薬学会、日本医療薬学会、日本薬剤師学術大会、クリニカルファーマシーシンポジウム等の各年会のほか、国際学会で発表しているほか、後に示す国際学術雑誌において学術論文として公表している。